らくたび
涼しいキモチ〜浴衣でめぐる京の旅〜
 さて今回は、京都 夏の涼を求めた旅のお話。 あるカラッと晴れた夏の日、それぞれお気に入りの浴衣を身にまとった らくたび娘たちが “涼しいキモチ” になれるスポットをめぐります。この旅のナビゲーターは、この日は浴衣をあきらめさせられた 新人 着物人の らくたろうで
お届けします。

丸太町で待ち合わせて、まずは拾翠亭へ。 ここは敦梅さんの紹介でどうぞ。
拾翠亭
 浴衣を着るのは好き。だけど、なかなか着る機会がなかったの。 らくたびのメンバーで、いろんな場所に行くようになって、着物や浴衣を着る機会が増えてうれしいです。今回は、らくたろうさんに浴衣を着てもらうのを 泣く泣くあきらめてもらって、カメラマンに徹してもらいました。 ありがとう、らくたろうさん。


 京都に生まれ育ったにもかかわらず、初めて拾翠亭に行ってきました。拾翠亭は京都御所を中心とする公園、京都御苑の南西にある江戸時代後期に建築された摂関家のひとつ九条家邸内の2階建ての茶室です。貴族の茶室らしく、遊び心にあふれた建築と言われています。「拾翠」の名前には緑の
拾翠亭1
草花を拾い集めるという意味が込められています。また、「翠」の字には「カワセミ」の意味があり、かつてこの池に数多くのカワセミが飛来したことから「拾翠」と名づけられたとも言われています。 今でもお茶会等に利用されたり、春から秋にかけての毎週 金曜日と 土曜日に
一般公開されています。
1階の大きな茶室は九条池に面してて、白サギが何羽もいて和を感じられる素晴らしい眺めでした。昔は木がこんなに茂っていなくて、東山が借景になっていたそうです。 その時代に
見たかったなぁと、ちょっぴり残念に思いました。 細く狭い階段を上って、2階に上がると、
1階とはまた違う、見晴らしの良い景色が広がっています。 窓の外では鳥の囀りが聞こえ、
綺麗に咲いている百日紅を眺めていると、何だかゆったりとした雰囲気の中、帰りたくなくなってしまい、1日ぼ〜っとしていたい感じでした。縁側に座っていると、どこからともなく涼しい風が・・・京都の夏の涼を感じることができる、おすすめスポットです。
拾翠亭2 拾翠亭3 拾翠亭4
浴衣と言えば・・・
幼い頃は、夕方 お風呂から上がったら浴衣を着て、スイカを食べていた思い出が・・・
今年は16日の祇園祭・宵山には黒地の浴衣を、17日の山鉾巡行にはピンク地の浴衣を着ていたのですが、らくたろうさんに「シックな浴衣の方が似合ってた」って言われたので、今日はシックな白地のちぢみの浴衣にしました。 浴衣がシックなので、鮮やかな さくら色の帯で
アクセントをつけてみました。 ワンポイントはうさぎの帯止め。そして帯は舞妓さんがお稽古に行くときに結ぶ貝の口という結び方をしてみました。 少しは大人の女性にみえるかなぁ?


道の途中で 「みんな浴衣姿でよろしおすなぁ」と声をかけられて、ちょっと嬉しい気持ちになりました。 やっぱり浴衣はいいですよね。

・・・拾翠亭を出て京都御苑を抜け、梨木神社へ。 こちらは鹿の子さんの紹介でどうぞ。
梨木神社
 御所を抜けて寺町通りに出ると梨木神社の鳥居が見えてきました。 大きな石の鳥居をくぐると石畳の細い参道が続きます。 その参道の両脇に萩がずらっと境内まで植えられていました。 9月には紅白の萩の花が一面に咲き誇り、萩まつりも行われるのですが、今はまだ青々とした葉が茂っていました。
人影も少なく静寂に包まれた参道を通り抜けると、古いなりにも厳かな境内が見えてきました。


今日の浴衣は濃紺色の綿麻の楊柳(ようりゅう)生地に虹色縞の矢羽柄です。まっすぐ飛ぶ矢のようにパワフルなんだけれどもなぜだか懐かしい感じもしませんか?そして浴衣のポイ
ント色である緑と帯の色を合わせてみました。偶然にも萩の緑とマッチしていて、また帯に少し桃色を入れたことでこちらには一足先に花が咲きました。


さて今回の目的、京都の涼・染井の井戸がこの境内にあります。染井の井戸は京都の三名水のひとつですが、他の醒ヶ井、県井の井戸は枯れてしまって名水を味わうことが出来るのはこの染井の井戸だけです。竹筒からちょろちょろっと流れ落ちる水を手水鉢がいっぱいに受け、その水音、波紋、透明度が五感に染み渡る涼やかさです。柄杓で水をすくい手を洗うとひんやり冷たくて、口に含むと無味無臭で軟らかく、すっと消えていくような感じがしました。この水をいにしえの平安貴族も飲んでいたかと思うと雅な気持ちになります。近隣の方がペットボトルやポリタンクを持って来て水を汲んでいましたが、井戸の横には志を入れる賽銭箱があり、皆さんお賽銭を入れてから水を汲んでおられ神様に感謝し名水を守るという気持ちが伝わってきました。
染井の井戸
・・・梨木神社を出ると ちょうどお昼時。 ランチタイムは お慶はんの紹介でどうぞ。
ランチタイム
 神社と京都御苑の間の細道(梨木通)をまっすぐ北へ上がるとやがて右手に「ティーズガーデン」という小さなお庭が見えてきます。それを囲むように雑貨屋さんとカフェがあります。そのカフェこそがカフェ通の人たちの間で話題の「メイプルツリー」です。ここはクレープの美味しいお店あるいはパスタの美味しいお店として様々な誌面に取り上げられています。


お店の入口では店の名の由来であるカエデの樹が私達を迎えてくれます。店の奥に通されると、そこは天井も含め総ガラス張りのスケルトンハウス。お庭の小川もカエデもすぐそこでまるで庭の中に融け込んでいるかのような お席です。
テーブルごとに生花の一輪挿しも飾られていて心憎いほどくつろげます。 座ってほっと一息。やっぱり炎天下の浴衣ってちょっと大変ですものね。
浴衣といえば、本日のこの紺色の浴衣は、私の持っている中で一番お気に入りで思い入れのある一着なのです。というのは、高校の頃まで門限の厳しかった我が家では、日没後の外出が出来ず、夜祭は両親同伴でないと行かせてもらえなかったのですが、18歳の時に「大学に入ったら友達と祭りに行く事もあるだろうから」と親が買ってくれたのがこの浴衣。 初めて大人として認めてもらえたような気がしてとても嬉しかったのを覚えています。以来、いろいろと浴衣が増えたけれど、やっぱりこの浴衣に袖を通す時が一番気持ちが弾むんです。
さてさて、話が浴衣からランチに戻りますが、昼食は「アジアンそぼろご飯」をチョイス。甘い味付けの そぼろ肉とレタスと ほかほかご飯と、そして温泉卵をしっかりと混ぜて食べると・・・
「美味しい!」の一言です!甘いなかにも紅生姜がアクセントになって味わい深く、大満足でした。 食後はアイスコーヒーをいただきました。ここのお店は先ほどの梨木神社の名水と同じ所の地下水を汲み上げて使っているので、お水もコーヒーもとても美味しいのです。皆もお水を何杯もいただいてました(笑)

・・・美味しいランチをいただいて、しっかりくつろいで涼をとった らくたび娘たちは次なるスポット、御手洗祭の行われている下鴨神社へ向かいます。下鴨神社・御手洗祭は あさがおさんの紹介でどうぞ。
御手洗祭
 土用の丑の日に、下鴨神社にある『御手洗池(みたらしのいけ)』に足を浸すと、厄よけになるそうで、鴨川の中に浮かぶ細長い島のような糺の森を抜けて、いくつかの赤い鳥居をくぐりました。 とても暑くて、足どころか頭から水をかぶりたいくらい・・・でも今日は、浴衣できめているので我慢して、涼しげな顔でしゃなりしゃなりと歩きます。 私の浴衣は 全体に百合を
あしらった紺地の古典柄。 女っぽく赤い帯を片流しにしてみました。 実は「歩く姿は百合の花」を気取ってみたのです^^;



御手洗池は普段、足をつけないまでも 手をつけたりはできるのですが、この期間は「足付け神事」のために注連縄がめぐら
され、水を守っています。 そもそもここでは、葵祭に先立って 斎王代も禊をする神聖な池なのです。


御手洗祭


竹ひごに挿したロウソクをもらい、浴衣のすそを持ち上げて、そうっと足先を水へ。予想以上の冷たさ!汗が一気に引いて、これまた予想以上の深さに、あわてて浴衣を膝上までたくし上げました。
時刻は午後2時の炎天下だというのに、まるで雪解け水のよう。まさに、一歩進むごとに身が浄められていく感じでした。竹筒にともされた火をもって献灯を終え、名残惜しくも水からあがりました。神社の方からお水を振舞っていただき、体の中もきれいになりました。

足の形をしたお札。 水にたくさん浮かんでいて、ちょっと変わった光景です。

本殿にお参り後、御手洗池の泡をかたどったという「みたらし団子」を買って、下鴨神社を後にしました。
・・・下鴨神社の涼やかな御手洗祭に浸った後は旅の最後、賀茂川へ。 こちらは涼さん夫人マキちゃんの紹介でどうぞ。
賀茂川
 今回は和服で京都を巡るという事なので、私は浴衣で・・・と思ったんですが、京都が大好きな涼さんにもこの機会に「ぜひ浴衣で!」と思い、さっそく涼さんの浴衣探しを始めました。 ところが、男性物の浴衣は思ったよりも高価なことが判明! 今後も涼さんが浴衣を着てくれるなら、この値段でもいいかなぁ?と思いつつ、もう浴衣はいやだ〜と言うかなぁ?とも思い、もう少し安く手に入らないかと必死に探してみました。 黒か紺色と決めていた私はお店で買うのを断念し、インターネットショッピングに挑戦しました。 気に入ったのはどれも残念ながら売り切れ! あきらめていたその時、これは!と思う物が見つかりました。 しかも、残りあと1着! 価格も問題なし。 
これを逃すともうないと思った私は、即購入しました。その数日後、イメージ通りの浴衣が届きました。 さあ当日、初の浴衣を着た涼さんは、浴衣を着てから 「 なんかおかしくない? 」と何度も何度も私に聞くので、「 大丈夫! 」 と言いつつ、何回言うねん・・・と心の中でつぶやきました・・・。


さあ みんなと合流!みんなの反応はなかなか良いようで、浴衣を選んだ私もホッとしました。賀茂川に到着、せっかく浴衣なので、らくたろうさんに写真を撮っていただくことにしました。 少し二人とも緊張しました。でも、賀茂川沿いは本当に浴衣姿で歩くには最高の場所ですね。京都の夏は盆地特有の暑い夏ですが、みなさんも涼を求めて浴衣で京都を歩いてみては? きっと涼しくなりますよ。

・・・旅日記を通して、京都 夏の涼を感じていただけたでしょうか? 今回 らくたび娘たちが
旅した 拾翠亭 〜 梨木神社 〜 メイプルツリー(ランチ) 〜 下鴨神社 〜 賀茂川 は涼さんがプロデュースした夏の京都で涼しさを感じるのにオススメのコースです。 今度は・・・


あなたの旅で、あなたの “涼しいキモチ” を見つけて下さい。
END
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