第19話 らくたびツアー 第8弾
八瀬・蓮華寺紅葉ツアー
八瀬 − 御蔭神社 − 崇道神社 − 蓮華寺 − 三宅八幡宮
2005.12.18 記 : あさがお
紅葉は寒暖の差が大きいほど深まると言います。 ならば11月後半の冷え込みは、まさに一気に古都を紅に染めることになったのではないでしょうか。
そんな、11月も終わりに近づいた27日、叡山電鉄出町柳駅にツアー参加者約30名が集まりました。 まずは一両編成の叡山電車に乗って八瀬へ。
過去最高の参加人数、小さな車両の半分近くを「らくたび」が占めていた・・・というのは言い過ぎにしても、賑やかなのは言うまでもありません。お天気にも恵まれ、車窓の景色も山の稜線が秋空に映え、期待感を盛り上げます♪
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叡山電鉄 |
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「紅葉、キレイかなぁ・・・」 |
20分ほどで終点の八瀬比叡山口駅に到着。 ( やせひえいざんぐち : 地図 )
「八瀬」の名は、瀬がたくさんあった(八は多いという意味)からだとか。
なるほど、今も大原を水源とする高野川が流れきて、紅葉とあいまってすばらしい景観を見せています。 ちなみに壬申の乱の折に大海人皇子が背中の矢傷をかま風呂(今で言うサウナのようなもの)で癒したことに由来するとも言われていて、近くの旅館にはそのかま風呂を体験できるところもあります。
ケーブル八瀬駅の辺りまでの上り坂を登って辺りを見回し、後ろを振り返り、思わずため息。。。空を覆いつくすような紅葉が頭上に広がっていました!
さて「比叡山口」という駅名からもわかるとおりここは比叡山の麓です。ケーブルカーに乗れば山頂まで行くことができますが、今日はここから高野川にかかる吊り橋を渡って川に沿うように下る道をたどっていきます。
続いて目指すは御蔭神社。こちらはあまり耳になじみのない名前かと思いますが、実は京都三大祭のひとつ「葵祭」に重要な関わりをもつ神社なのです。
葵祭りと言えば、5月15日に京都御所・下鴨神社・上賀茂神社の間をゆく平安装束の行列が有名ですが、先立って12日に、こちらの御蔭神社でご祭神の荒御魂(あらみたま:生まれたばかりの若々しい神)をお迎えするのが御蔭祭です。山城国司が賀茂神宮を建てたのがこちらであるとも言われ、古代よりこの辺りは北部豪族の祭祀の中心地であったようです。
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艶やかともいえる先ほどの情景とはうって変わり、だんだんと森に分け入るようにゆくことしばし、心なしか皆さんの口数が減ってきた(?)頃・・・細い脇道を発見!そこで注意して見れば、木々の合間にかすかに覗く朱塗りの鳥居を見ることができますが、知らなければ見過ごしてしまいそうです。
御蔭祭ではこの山道を神官達が歩くそうで、なんだか信じられませんが・・・しかし今回もらくたびツアー参加者には着物姿もちらほら、知らない方が見たら着物で山道を行く私達の姿にこそ目を疑うかもしれませんね^^;
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御蔭神社鳥居 |
| 鳥居の向こうに伸びる道はひっそりと静まりかえり、石段を登ってたどり着いた先には誰もおらず、柵で囲った中に簡素なお社が二棟並んでいるだけのとてもシンプルな神社でした。
でも、私はかえってこういうところの方が原始的な畏怖を感じ、「神域」と言う言葉を意識せずにおれません。
これだけの人数で来ることは神事のとき以外無いと思いますが、何人にも冒されない空気がそこにはありました。 |
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御蔭神社 |
御蔭神社を後にして、住宅と田畑の間ののどかな道をのんびりと歩いていきます。
そのうち叡山電鉄の線路が横に見えてきて、踏切を渡ると次の目的地はすぐそこでした。
崇道神社(すどうじんじゃ : 地図) は京都にいくつかある「御霊信仰」の神社で、ご祭神は早良親王(さわらしんのう:死後「崇道天皇」と追号された)。
長岡京時代の桓武天皇の皇太子でしたが、謀反をたくらんだとの疑いを受け無念の死を遂げました。その後都には災いが続き、これが親王のたたりと恐れられ、お祀りされたのです。さらに混乱した体制を立て直すため、平安京への遷都が行われたのでした。
その背景を聞き、茂った木々で陽光がさえぎられた細い参道を歩いていくと、当時の都の人々の恐れやおののきが伝わってくるような気がしました。
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崇道神社 |
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崇道神社にて |
蓮華寺(れんげじ : 地図)の山門をくぐると、手前に大きな銀杏の木があり、地面が黄色で埋め尽くされた上にもみじの赤が鮮やかで素敵でした。
お庭は高野川の清流を引き込んだ池に大小の石を配し、今はそこに紅葉が色を添えてさらに風情がありました。石川丈山や狩野探幽が協力して作庭したと伝えられています。
今回は、らくたびのために特別に副住職にお話をしていただいたのですが、実に私には耳に痛く、はっとさせられるものでした。
副住職は、寺院の庭とは眺めて楽しむだけのものではない、お経や仏の世界を表していることを知ってほしい。構成するものすべてに意味があるのです、とおっしゃいました。ご本尊にお参りもせずにお庭を眺めて写真だけ撮って帰るということのないようにしてほしい、とも。
そうですよね。今までたくさんの寺社に行きましたが、そういった厳粛な気持ちを忘れかけているなあと反省しました。。。
先の2つの神社では、その歴史や景観に圧倒されてしまいましたが、最後に立ち寄った三宅八幡宮(みやけはちまんぐう
: 地図)では心和む風景に出会いました。七五三のお参りです。
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別名を「虫八幡」ともいい、子供の癇の虫封じにご利益があるこちらには、我らが京おんな・敦梅さんのお母様も来られていたそう。
古代から続く神社、御霊信仰、そして民間に根付いたこの虫封じの信仰と、このツアーでは京都を形作ってきたさまざまな信仰にも触れることができました。 |
三宅八幡宮 |
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狛バト |
境内のあちこちに鳩が! |
| そして面白いのが境内のいたるところにいる鳩です。
八幡宮の神の使いなので、まずは狛犬の代わりに鎮座する狛バトから。さてみなさん全部見つけられたでしょうか?
極めつけに門前名物「鳩もち」を食べました。
鳩の形をしたかわいらしいお餅は白・抹茶・ニッキの3色(詰め合わせ10個で900円)ありますが、人気はニッキ。
前もってお店の方に連絡しておけば、ニッキのみを詰めてもらうこともできるそうですよ。 |
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鳩もち |
ホームページでは三宅八幡宮まででツアー終了となっていましたが、きょうすけさんがもう一ヶ所、とっておきの場所に連れて行ってくれました。
三宅八幡宮から横道に入りちょっと歩くと・・・なにやら大きな多宝塔が出現?!
そこは三明院という真言宗のお寺で、高台から紅葉越しに京都の家並みを見下ろすことができる絶好のスポットでした。
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三明院へ |
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三明院多宝塔 |
晩秋の京都を味わうという、まさに今回のツアーをしめくくるにふさわしい眺望に、
一同うっとりしたのでした。
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