羽織と袴のあいだ
第二幕:雅なる京都路をゆく
さて今幕はらくたびツアー中のお話。 新人 着物人のらくたろうが雅なる京都路を旅します。


前幕終盤で起こった らくたろうのドタバタ登場劇で、電車の車両中の人たちの 注目の的に
なってしまったけど、本当は思いやりのある優しき京女・敦梅はらくたろうの側にいてくれた。
そこからは、ふたりで仲良くツアーの待ち合わせ場所へ向かった。

大胆な敦梅
 らくたびツアーの待ち合わせ場所に着いたらくたろうと敦梅。 少し早い到着だったようだ。 まだ誰も来ていない・・・。 すると、突然 敦梅がらくたろうの袴の帯を解いて脱がせ始めた。
おっ!おいっ!! こんな公衆の面前で何て事をするんだっ(汗)!!と敦梅の大胆な行動にドキドキしたらくたろうだったが、実は・・・袴の帯の結び方が間違っていたようだ・・・袴は約20年ぶりのらくたろう、帯をすべて前側で蝶結びにしていた(笑) これがあまりにもおかしかったので、それに気付いた敦梅がみんなの来る前に直してくれたのだ。 袴の帯の結び方は、最初に後ろ側で結び、前側は横一文字にするのが一般的なようだ。 そんな事は、ひとっつも知らんかった。 ポロリのないように直してもらった(笑) そんな事をしている内に、ツアーメンバーのみんなが集まり始めた。
旅ノはじまり
 今回のらくたびツアーは “東山の名刹をめぐる旅”。 そこにあるすべてが京都オーラ全開で人々を魅了してやまない場所。 まさに着物人のらくたろう&敦梅のために用意されたような
コースだ。 待ち合わせ場所に集合してきた きょうすけ局長から「カッコいいや〜ん」という声が飛ぶ。「そんなのは・・・当たり前ぇ〜」とエラそうな らくたろう。ついさっきまで周りの激しい反響にビビって慌てふためいていた かっちょ悪い姿は・・・ もう忘れていた。 ツアーの出発地点の銀閣寺前で敦梅とのツーショットを撮ってもらった。 あらためてふたり並んだ姿を見てみると、着物の色合いといい、背の高さといい、計ったようにきれいに出来上がっているではないか! この日の さくら色の敦梅着物はらくたろうには大ヒットだった。 このツーショットを観光に訪れたどっかの外国人さんは上から下までナメるように見つめていた・・・。
 そのすぐ後で、敦梅からショッキングな言葉が飛び出した・・・「その扇子、おんなモノだよ。」
などと言う・・・マジかよぉぉ〜!!この扇子は男の和装はあまりにも色味がないので何かのアクセントをつけようと、らくたろうが最寄の100円ショップで購入してきたものだ。男用・女用なんてあったんだね・・・。 だからと言って本日のワンポイントを外すわけにはいかない。おんなモノだけど、続投させることにしたっ


銀閣寺の庭にある石段を歩いた時にある事に気付いた・・・袴は、階段が登りにくいっ〜!!自分で袴の前側を踏んづけてコケそうになったよ・・・
京都ノ空気
 ツアーは哲学の道を抜けて法然院へと進んだ。この頃には、やっとこ人の目にも慣れてきたらくたろうは少しだけ堂々と歩けるようになってきた。やはり京都の街並みには和装を快く受け入れてくれる空気がある。 その空気と居心地の良い敦梅のとなりに どっぷり浸っていた。


初夏の季節、新緑のトンネルに包まれた哲学の道や、シンと静まりかえった法然院は大切な人とゆっくりとした時間を過ごすには最適なスポットだ。この辺りは、京の街並みから少し離れただけなのに ひんやりとした涼しげな空気が迎えてくれる。 普段の忙しい時間から離れて、心を落ち着かせてくれる静かな京都に出会える場所です。


歩いてまわる所々でメンバーが写真を撮ってくれたけど、らくたろうは見事なくらいポーズが決まらん。 いつもファインダー越しに あ〜しろ こ〜しろ とエラそうな事ばかり言ってるのに、自分が被写体になると全然ダメだ・・・ はっきり言って笑える・・・
お気に入り
 明治大正の政治家・軍人であった山県有朋の別邸・無鄰庵(むりんあん)を訪れた。内閣総理大臣も務めたこともある有朋くんは大の庭好きとして知られていたらしく、その名にふさわしい美しい庭園が広がっていた。 ここを訪れたのは初めてのらくたろう。 らくたびツアーでまた新しい発見があった。


下の写真がその無鄰庵でお抹茶をいただいた時に、涼さんに撮ってもらった写真。なんだか京都福寿園のお茶・伊右衛門のCMみたいで、とても気に入っている。
かんざしと若旦那
 この日、着物をまとって気付いた最大の発見は・・・袖のポケット。時代劇なんかで、ここに手を突っ込むシーンなんかを見たことがあったけど、モノを入れてると落っことしてしまうんじゃないかと思っていた。でも、実際に財布などを入れてても全然大丈夫だ。奥行きも広いし、でっかいポケットって感じ。意外とよく入るぜ〜と、敦梅デジカメを入れてると・・・縫い目の糸に引っ掛かってしまったっ。やっべぇぇ〜と困っている らくたろうを見た敦梅が、何も言わずそれを解いてくれた。 やっぱり敦梅は優しい・・・ 単純な らくたろうはこういうのに弱かった・・・
 ツアーは熊野若王子神社を経て、南禅寺へと向かった。その道中で、和雑貨屋さんに立ち寄った。 さっきの敦梅のさりげない優しさに何かを返したくて、かんざしをプレゼントした。テレ屋な敦梅の少しだけ はにかんだ表情を見て、どっかの若旦那気分になってしまった らくたろうはテンションが最高潮に達し、おっしゃ〜ぁぁ〜 オレもなんか買うぞぉ〜 と店内を見回した結果、和の雰囲気漂う 番傘に目をつけた。 ちょっと小さめの傘だけど、こういうのは職人技が必要だし 値も張るんじゃないかと思ったけど、なんと格安の千円だ!! 傘を開き、で〜んと
構えた姿を見たツアーメンバーあさがおさん から 「似合う、似合うっ!!」という声がかかる。
よっしやぁ〜!!オレはイケてるぜっ〜!!!と衝動にかられて、この小ぶりな番傘を買ってしまおうとする らくたろうに敦梅から発せられた言葉は・・・・
「 そんなん 何に使うん? 」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
チ〜ン
この瞬間、らくたろうは若旦那ではなかった事に気が付いた・・・・
らくたろう 「いっ、いや〜写真でも撮ってもらおうかな〜って」
敦梅 「それなら、家に大きい番傘があるから次の時に持って来てあげるよ。」
・・・などと言う。 どうやら、今回だけではなく次回も和装で来いって事のようだ・・・・
らくたろうノ夢
 小粋な和雑貨屋さんで京都の洗練された美意識に出会った後は、南禅寺へ。 ここで、京都観光に来ていた二人組みのおばちゃんたちから「一緒に記念写真を」と頼まれた。 どうやら、和装のらくたろうを観光客向けのエキストラだと勘違いしたようだ。 きっかけはどうあれ、お互いに良いおもひでになれば、それでいい。 続けて、外国から京都を訪れたバックパッカーらしき人のリクエストにも応えて写真に収まった。 撮り終わった後はガッチリと握手もした。 この人には、らくたろうの姿がきっとサムライに見えたんだろう・・・(笑) すごく嬉しそうだった。
これぞ異文化交流だぁ〜と本日の目標を達成したかのように、らくたろうは誇らしげだった。
その時、らくたろうに夢ができた。


いつか この姿で外国を歩いてみたい。
そして、ビックリナイフを使ってハラキリパフォーマンスをしてみたい。



きっと・・・ 現地の新聞沙汰になるだろう・・・・(笑)
END
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