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| らくたびツアーの前日、敦梅にメールで連絡をとった。 |
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らくたろう |
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「ツアーは着物で来るの?」 |
| 敦梅 |
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「その予定だよ。」 |
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らくたろう |
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「○○線の電車で行くなら一緒に行こう。」 |
| 敦梅 |
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「了解。また待ち合わせ時間決めましょう。」 |
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敦梅と待ち合わせて集合場所に向かう事になった。 ・・・予定通りの展開である。
このような連絡をとったのは、とにかく早く着物姿の同類と合流したかったからだ。
らくたびツアー当日、その日はいい天気だった。 用意した着物を身にまとい、ドキドキとワクワクの入り混じった気持ちで部屋を出た
らくたろうはこの日が波乱に満ちた一日になることを
まだ知らなかった。
ちょっぴり恥ずかしがりながら、早朝の商店街を抜けていく らくたろうの着物姿をケーキ屋のおやじは見逃さなかった。「おっ、おはようございますっ!! 今日は何かっあるんですかぁ〜?」と天然記念物でも見たかのような興奮したテンションで話し掛けてくる。いきなりの反響にビビッた らくたろうは「えぇ、着物のイベントですっ」とかわして通り過ぎた。いや、いや、いやぁ〜部屋を出て50メートルでいきなり反響があってビックリした。 それにしてもまだ早朝なんで、人通りが少なくて助かったよ〜なんて思ってると、脇道からガラガラとかごを押して商店街に入ってきたおばあちゃんは、着物姿のらくたろうを見つけると ピタッと立ち止まり、まがった背筋を伸ばすと「はぁぁ〜」と、じいさんの若い頃を思い出すかのように見つめられた。 ちょっとちょっと、すごいぞ今日は !! 予想以上に激しい周囲の反響にらくたろうは思いっきりビビリ始めていた・・・
その後も電車を乗り継いで向かう駅のホームでも皆に見つめられた。いつもはカメラのファインダーから被写体を見つめているらくたろう、こんなに人から注目を浴びるのには慣れていない。
動揺しまくりのらくたろうは超カッコ悪かった・・・
とにかく 早く着物姿の敦梅と合流したかった。 パリッとした着物姿の敦梅と並んでいれば、
周囲も「何かのそういうイベントなのかなぁ」くらいにしか思わないだろう。敦梅と待ち合わせている駅はもうすぐそこだ。頼むからはやく着いてくれぇ〜と願っている矢先、ひとつ手前の駅で女子高生の大群が乗ってきた。一瞬にして囲まれた・・・
ぐおぉ〜最悪やぁ〜!!!その女子高生たちはらくたろうを見つめながら、何かヒソヒソと話している。もうどうにもならん・・・
電車よ、いつもより10倍速く走ってくれっ〜と心より願う らくたろうは壊れそうだった・・・
そしてついに敦梅と待ち合わせている駅だっ!その駅のホームに電車が停車すると、らくたろうは女子高生のあいだを、「すっすいませんっ」とすり抜け、別のドアから電車に乗り込もうとする敦梅に走り寄った。異常な形相で襲い掛かるように詰め寄ってくるバガボンド風らくたろうにビックリした敦梅から発せられた言葉は・・・・ |
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| 「じゅっ、じゅっぽ くらいはなれてぇ〜!!!」 |
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| チ〜ン |
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この瞬間、らくたろうは地球上に居場所を失った・・・・
こうして、らくたろうの胸に刻まれる思い出深い一日は始まった。 |
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