〜2008年 5/5(月) 上賀茂神社競馬会神事と大田神社カキツバタ 〜
本日は弘法大師ゆかり
神光院
からスタートです。弘法大師が42才の夏、こちらで90日間修行した後、庶民との離別を悲しんで、境内の池に自らの姿をうつして自像を刻み、諸病厄除けを祈願したのが起こりです。東寺、仁和寺とともに京都三弘法の一つに数えられています。
静けさが包む境内には、江戸末期から明治時代に活躍した歌人であり、陶芸家であったの大田垣蓮月尼の庵がありました。こちらで晩年の10年間を過ごしたそうです。
次に訪れたのはすぐ南に位置する
大将軍神社
です。大将軍とは方位を司る神様で、平安京造営の際、桓武天皇によって東西南北に配され、こちらが北の大将軍にあたるそうです。こんなに鄙びた田舎の神社が、そんな深い歴史を持っていようとは。小さくひっそりと残っているところにかえって京都の歴史の凄みを感じてしまいます。うっそうとした森の中にある社殿は上賀茂神社の摂社・片岡社(後述)から移したもので、社殿前には上賀茂神社にもみられる盛り砂がありました。
次に西へ西へと歩き、本日のメインイベント「競馬会(くらべうまえ)神事」が開催される
上賀茂神社
に到着です。競走会は、平安時代の寛治7(1093)年に堀河天皇が宮中から移したと伝えられる神事で、2頭の馬が同時に走り、その馬身差によって勝ち負けを競います。いったん解散してみなさん思い思いのポジションをキープして今や遅しと馬の疾走を待ちます。
14時半、古式にのっとって、いよいよスタート。最初は左方(さかた)が先に走り、右方(うかた)が追いかけますが、必ず最初は左方が勝つという決まりがあるそうです。そして2回目以降は真剣勝負。乗り手の大きな掛け声とともに、大迫力で疾走してくる馬は、とにかくすごいスピード感。目の前を人馬一体となって疾風のように駆け抜けていきました。あのスピードできちんと止まれるのかと心配にもなりましたが、さすがに見事な手綱さばきでスピードを殺し、堂々と帰ってきました。
あっという間に6回の競争が無事に終了し、まだ興奮の余韻の残る中、再集合して本殿にお参りします。楼門の手前には玉依媛命(上賀茂神社祭神・賀茂別雷命の母)が祀られた片岡社があり、平安時代には紫式部も参詣したそうです。今年は源氏物語千年紀ということもあってか、真新しい絵馬も飾られていました。
ほととぎす 声まつほどは 片岡の
もりのしづくに 立ちやぬれまし
紫式部
その後、神官の家である社家の前を通って
大田神社
へ。平安時代から歌に詠まれ、天然記念物に指定されているカキツバタは3分咲きとのことでしたが、紫の花があちらこちらに色鮮やかに群生し、目を楽しませてくれました。
最後は、さらに西へ歩いて
深泥池
(みどろがいけ)へ。こちらも天然記念物に指定され、氷河期の生態系を残しています。池全体が青々とした色になり、中央にある浮島には白い花がチラホラと見えていました。
今日は神光院から大将軍神社、上賀茂神社、大田神社とまさに平安時代づくしのツアーとなり、太古から続く歴史をたっぷり味わうことができました。参加いただいた皆さん、お疲れ様でした。
執筆: らくたび 山村純也
写真提供: らくたび会員 鴨田一美様
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